マレーシア旅行中に注意したい服装(特に女性)

文化

こんにちは。今日はマレーシア滞在中にどのような服装をしたらよいのかという点を解説しましょう。「服装によって無駄なお金が飛んだ!」なんてことにもなり得る。そんなことにならぬよう、最後までしっかり読んでください〜。

よく「マレーシアはイスラムの国だから女性の服装に対しては厳しいの?」という質問を受けるが、1990年台前半からマレーシアに住んでいる筆者(FUMI)の過去の経験をもとにしっかりと説明しよう。

まずは結論から行こう。クアラルンプール近郊はどんな服装をしてもほぼほぼ大丈夫。という点だ。(過激な露出、例えばビキニ一丁で歩くとかはそれはマズいが)後に出てくるが、観光地の特殊な場所や北部の州を除いてはノースリーブでもショートパンツでもミニスカートでも大丈夫である。KLの中心街は特に観光客が多いので全く問題はない。

確かにマレーシアはイスラムの国ではある。が、同時に多民族国家でもある。代表的な人種を挙げるならばマレー系、中華系、インド系、各民族系、そしてその他外国人である。民族系とは例えばイバン族の子孫たちとかである。宗教もイスラム、仏教、ヒンズー教、キリスト教などが入り混じっている。各々の好みの服装や宗教的服装、文化的に好まれる服装がさまざまである。

マレー系の女性のほとんどはトゥドゥン(スカーフ)と長袖、そして足首まで隠れる服を着ている。そうでない方も若者を中心に都市部には多い。

さて、それではどんな場所で服装に気をつけねばならぬのか?男性と女性に分けてみよう。

■男性
・モスクの見学に行く際、膝上のショートパンツを履いていると、ガウンを借りて入場することになる。(無料)つまり、暑い。膝より下の長さのズボンだったら大丈夫。上はティーシャツで大丈夫。
・どこに行ってもサンダルで大丈夫。
・他は特に気を付ける場所ははない(ドレスコードのあるイベント等は別だが)

■女性
・Batu Cavesや寺院に行くときは短い丈のパンツやスカートは厳禁。膝下よりもずっと長いスカートやズボンならば大丈夫だが、微妙な長さのスカートやズボンの場合、入口で腰に巻く布を強制的に買わされる。大体20RM(600円程度)。完全に無駄な出費で、なおかつ暑い。上はTシャツでも大丈夫。
・モスクの見学に行く際、どんな格好をしていてもOKだが、入り口で女性は全員ガウンを無料で借りる。頭からガウンをかぶらねばならない。これは宗教上のしきたりなので、必ず従わねばならない。
・Kelantan州はイスラムの宗法がとても厳しい州なので、長ズボンか長いスカート、つまり足首までしっかり隠すモノを着用。ショートパンツを履いていて逮捕される事例が過去にあったので注意。この事例は非常に繊細な問題に発展したので、法律の解釈がどうあれ最低でも足首まで隠しておくのが良いであろう。我々外国人や旅行客は「所詮外国人であり客」であるから、その地に根付いた感情や法律などに無駄に背く意味は全くないことを覚えておこう。ちなみに捕まった女性は現地中国系の女性で洋服店の店主。洋服店ではショートパンツを売っていて、ショートパンツを売ること自体は咎められなかったが店の中で店主がショートパンツを履いているだけで警察につかまってしまった。ちなみに女性は罰金を課されたのだが、そのさらに後日に判断が覆され「罰金は払う必要がない」等の当局の判断も降りた。その場その場で対応が変わるのがいささかマレーシアらしいが、どちらにしても無用な事案に発展せぬように注意したいところ。
・どこの州でもそうだが、地方の田舎に行くとイスラム色が強い傾向にあるので最低でも足首まで隠れるようにしたい。上は無理せずに半袖でも大丈夫である。

ノースリーブだって問題ない。(妻と娘)
もちろんワンピースでも問題ない。(娘)


一点忘れてはならないのが、「我々の基準で語る」のではなく「現地当局や現地の人々」がどう思うかを考えて行動する必要がある。マレーシアの人々はとてもマレーシアに誇りを持っている。外国人が犯罪や文化に背くような行動をするだけでとても大きな問題に発展する。筆者は過去30年でそんな場面に何回も何回も遭遇してきた。

常に「我々は所詮外国人。最大限の敬意を払い、その土地を訪れさせてもらっている」という考えを持っていなければならないのは世界の常識である。なお、この記事を読んで男尊女卑だ!とか思う事自体がヤボなので覚えておこう。自分のスタンダードや世界で言われているスタンダードが全世界、全人類に当てはまると思ってはいけない。その土地にはその土地の人々が法律があり、それが正しいかどうかはその土地の方々の意思によって確定する。逆に言えば、例えば日本国内の電車の中で携帯電話で話をしていたら注意してケンカに発展することもある。が、そんな文化があるのは世界広しといえども日本だけである。世界中の人には寝耳に水である。だから決して自分のスタンダードで物事を判断しないように海外滞在中は気を付けることである。

なにはともあれ、全体的にはとっても穏やかな国なので安心して旅行を楽しみましょう〜!!

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